2024/12/17 フォニックス
昨今、注目されている英語の学習法に「フォニックス」があります。既に英語圏では広く普及している方法ですが、日本でもこの手法を取り入れて英語教育を行うスクールが出てきています。今後、広く普及していくことが期待されるでしょう。
今回の記事ではフォニックスについて、日本の英語教育との違いとも絡めながら、初心者の方にも分かりやすく解説します。子ども向けの英語教育にご興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
フォニックスとは
フォニックスとは、発音と文字の関係性に着目した英語の学習法です。アメリカやイギリスなど、英語圏の子どもが読み書きを勉強するために生み出されました。まず、アルファベットごとに発音を学ぶため、耳で聞いただけで単語の綴りを分かるようにします。そのため、英語表記が正しく書けるようになるのが特徴です。以下において、フォニックス特有のルールとして挙げられる「サイレントe」「二文字母音」「二文字子音」について解説します。
サイレントe
サイレントeとは「語尾にeがつく単語の場合、eは読まずに、eに近い母音をアルファベット読みする」というルールを指します。ここで言う「アルファベット読み」とは、母音を長母音で読むことです。例えば「勝ち」を意味する「win(ウィン)」の後ろにeを付けると「wine(ワイン)」という単語になります。 加えて、後ろのeの音はなくなるため、読みません。なお、母音の読み方を変える効果があることから「マジックe」と呼ばれることもあります。
この場合、後ろのeの音が無くなり読まない点についても追記をお願いいたします。
二文字母音
二文字母音とは「oo」のように、2つの母音を組みあわせた場合、新しい一音になるというルールを指します。日本人の場合は、「母音を2つ組み合わせると発音がひらがな二文字で表せるようになる」と考えるとわかりやすいでしょう。例えば「ai」と書いた場合、ローマ字読みの発音をひらがなで表すと「あい」になりますが、英語読みの発音は「えい」と表されます。ただし「oo」のように、同じ組み合わせでも単語によって発音が異なるケースもあることに注意が必要です。
二文字子音
二文字子音とは、2つの子音を組み合わせると新しい一音に変わるというルールのことです。例えば「sh」と書いた場合、読みをひらがなで書くと「すふ」ではなく「しゅ」のようになります。実際の正確な発音は異なりますが、イメージとして考えてください。また、同じ子音が2つ並んだ場合、読むのは一度のみというルールもあります。例えば「coffee」という単語は「こーひー」と読みますが、子音である「f」を二度読まないことがわかるはずです。
フォニックスと通常の日本の英語教育の違い
日本でも、小学校から英語教育が必修になっており、現場ではさまざまな教育法が試行錯誤しつつ取り入れられています
しかし、以下のように問題点が浮かび上がっているのも実情です。
- フォニックスを小学校英語で体系的に教えているわけではない
- フォニックスを教えられる先生が多くない
- フォニックスの重要性について広く認知されていない
ここでは、フォニックスと通常の日本の英語教育の違いについて詳しく解説します。
本場の英会話学習方法に近い
まず、日本の英語教育に比べ、フォニックスは本場の英会話学習方法に近いことが挙げられます。前述したように、フォニックスはアメリカやイギリスなど英語圏の子どもたちが読み書きを習うための方法です。
いわば英語を当然のように話せる人たちが使っている学習方法である以上、「英語を話せるようになる」ことを目標にするのであれば、非常に効果的と言えます。日本の英語教育でも、高校受験・大学受験を突破することは十分に可能ですが、英語を話せるようになりたいなら、フォニックスを前向きに検討しましょう。
ひらがな読みのイントネーションにならない
フォニックスで学ぶ大きなメリットとして「ひらがな読みのイントネーションにならない」ことが挙げられます。前提として、日本語の五十音を組み合わせて単語にしても、発音が変わることはありえません。「み」と「か」と「ん」を組み合わせても、それぞれの発音を続けて「みかん」と読めば何ら問題はないはずです。
しかし、英語はアルファベットを単語にするために組み合わせた場合、組み合わせ次第で発音が変わる可能性が出てきます。組み合わせと発音のルールがわからず、ただ何となくローマ字をひらがなに変換したうえで、ひらがな読みのイントネーションで読んでいる人も一定数いるのが実情です。
しかしこれでは、本来の単語の発音とは大きく乖離するため、相手に意味が通じなくなることに注意しなくてはいけません。フォニックスでは単語にするために組み合わせた場合の発音ルールをしっかり学べるため、正しい発音も身につくでしょう。
単語ではなく1音ずつ学ぶ
単語ではなく1音ずつ学ぶのも、フォニックスの大きな特徴です。日本の英語教育では、文法の学習や単語・熟語の暗記が大きな比重を占めており、英会話や英語の発音自体を学ぶ機会が少ないという問題点があります。それでも、会話の中で知っている単語・熟語が出てくれば問題ありませんが、知らない単語が出てきた場合、意味がわからないどころか聞き取りもできず、混乱しかねません。
しかし、フォニックスでは単語単位ではなく「1つのアルファベットには1つの発音」というルールを基本に学んでいきます。そのため、知らない単語が出てきたとしても、発音から綴りがわかるようになります。日本の英語教育に比べると、ある程度の応用力がつくのもフォニックスのメリットと言えるでしょう。
フォニックスのメリット
フォニックスには様々なメリットがあります。ここでは、フォニックスのメリットについて、実際に英語を話せるようになることの観点から、詳しく解説します。
英単語を正しい音で聞きとれるようになる
フォニックスのメリットにおける代表的なものが「英単語を正しい音で聞き取れるようになる」ことです。前述したように、フォニックスはもともと英語圏で暮らす子どもたちのための、読み書きの習得法として開発された学習法です。正しい発音を知り、文法として聞き取れるようになるため、一般的な学習法に比べ、より効率的に英単語を習得できるようになります。
英語を聞き取れるようになるには、小さいころからの積み重ねが大事です。早いうちにフォニックスを取り入れ、英語に対する苦手意識を持たせないようにするのが非常に有効です。
ネイティブに近い正しい発音を習得できる
フォニックスでは「アルファベット1文字につき1つの発音」を軸にしつつ、規則的なルールに基づき英語の発音を習得していく方法です。ローマ字読みを参考にするなど誤った方法ではなく、英語圏の人たちが実践している発音法を正しく、かつ無理なく習得できます。英語を話せるようになるには、単語や熟語、文法を知っているだけでなく、相手に伝わるよう、正しい発音を習得することが非常に重要です。フォニックスで学べば、ネイティブに近い正しい発音を習得できます。そのため、英語を話せるようになるという意味では非常に効果的でしょう。
つづりがわからなくとも音で聞き取り書けるようになる
「綴りがわからなくても音で聞き取り、書けるようになる」という点もフォニックスのメリットです。現実的な話として、日本語でも英語でも、会話の中で知らない単語が出てくることは珍しくありません。日本語では五十音の組み合わせ次第で発音が変わることはありませんが、英語ではアルファベットの組み合わせ次第で発音が変わり得ます。
そのため、発音の変化に関するルールを知らないと綴りを推測することもできません。フォニックスではアルファベットの組み合わせによる発音の変化のルールを学べるため、綴りがわからなくても英語の音を正確に聞き取れるようになり、これでリスニングの力もアップします。子どもたちは新しい単語を見たときにその意味を考える前に、まずどう発音するかがわかるようになり、これで読む力がぐんと上がります。文字と音の関係がわかると、文章全体が理解しやすくなります。また、先生や親の助けを借りずに学習を進めることができるため、学習の効率も飛躍的に向上します。
おうちインターのフォニックスの特徴
フォニックスを学べる英語教材、スクールは多々あります。「おうちインター」では、細分化されたカリキュラムで着実にステップアップが図れるのが大きな特徴です。フォニックスのルールである、A〜Zのレターとサウンド、短母音、長母音、二重子音・母音などの基礎力を段階的かつ徹底的にマスターし、そのあとに文法・表現力、文章構成・展開力などの応用力を鍛えていくという構造になっています。
一見難しそうに思えるかもしれませんが、まずはオンラインテストを受験してみてください。その結果をもとに適切なプログラムを提案しているため、各自の能力に合わせて無理なく英語力を鍛えることが可能です。
まとめ
フォニックスは英語圏の子どもが読み書きを学ぶ方法として開発された学習法ですが、非英語圏である日本の子どもの英語学習にも適しています。さまざまな英語教材、スクールで取り入れられている手法でもあるので、お子さんに英語が話せ、使いこなせるようになってほしいとお思いでしたら、ぜひ早いうちから試してみましょう。
おうちインターでは、まずフォニックスを徹底学習し、そこから文法・表現力、文章構成・展開力を鍛えていく体系的なプログラムを導入しました。フォニックス習得から英検準1級相当までの英語力を無理なく、かつ、効率的に育てられます。ご自宅での対面レッスンまたはオンラインレッスンをお選びいただけるので、近隣にスクールがなくても、無理なく学んでいただくことが可能です。
公式Webサイト・お電話・LINEから無料体験のお申し込みやご相談も受け付けておりますので、まずは一度お問い合わせください。