「英語のシャワー」は時代遅れ?子どもの英語学習で問われる国語力とは

2022/07/21 英語教育の考え方

皆さんこんにちは。

おうちインター 事業責任者の齋藤です。

◆前回の記事:迷っているうちに言語習得の黄金期を逃す?子供の英語学習に必要なこと

おうちインターは、ご家庭の学習方針やお子様本人の学習習慣、英語レベルに合わせてどういった学習を進めていくのがよいかコンサルテーションも行っているのですが、

「英語学習に関する本やSNSの情報を見ていると、英語のシャワーをとにかく浴びせることが重要と言われている。実践してるが、それでも全然話せるようにならない。」

「どのサービスやカリキュラムが良いのかわからず、結局いろんなことを試して止めての繰り返しになっていて、どのくらい身についているのか心配」

こんな声を聞きます。

これは大人が英語学習をする時も同じで、不安が故に手当たり次第に色々試してみる、単語や構文を黙々と覚える…身に覚えがありませんか?

EFLの環境では英語のシャワーだけでは足りない

日常生活の言語(母国後)が英語である環境で生活をしていない限り、日本での学習環境はEFLになります。

これは英語を外国語として学ぶということです。

本来、英語のシャワーを浴びせて語彙力や表現力を身につける方法は、ESL(母国語が英語の環境)で学ぶ場合にはもちろん有効ですが、それは文章を組み立てて自分の意見を伝えたり状況説明をする環境があるからこそです。

文章を組み立てていく過程で、新しく学んだ単語や表現を肉付けして使ったり、概念と言葉の意味がリンク(もの、こと、意味、音、体験が繋がる)しやすい環境です。

日本で英語を学ぶ場合は、まずは英語の簡単な表現から学んで慣れることから始めると思います。

ですが、やみくもに単語数を増やしたり、リーディング教材を読み上げたり、ワークブックを解き進めただけでは、身に付けた用語を使って文章を組み立てる力にまでならない=自分の言葉で感じ、考えたことを話せる・状況を説明出来るようにならないのです。

それは、英語の語順が日本語とは異なる点、物の捉え方・概念の違いがあり、現在の日本の幼児英語教育はそこまで突っ込んだ英語学習をしていないのが課題だとおうちインターは考えます。

単語や表現を身に付けるのと同時に、日本語ではこういう場合、英語ではなんと言うか?日本語と英語を変換して語順の違いを理解させ、文章を組み立てるトレーニングが5歳くらいから必要です。

英語力を上げるには日本語力も上げる必要がある

何故5歳くらいからなのか?

母国語としての日本語が未発達な状態では、外国語としての英語を話せるレベルにまで昇華させることは、EFL環境では容易ではありません。

5歳くらいになるとある程度難しい内容でもだんだんと理解が出来るようになってきます。椅子に座って学習習慣がついてくるお子様もいるでしょう。

もちろん、5歳に満たずとも日本語での理解力が高い子もいるので、年齢自体ではなく個人差はあります。

インターナショナルスクールに通っていたり、家庭での会話が100%英語といった環境ではない限り、<日本語でまずは理解し、その後に英語>という順で学ぶ子どもたちが大半ではないかと思います。

もしくは、英語の概念を理解してから、日本語で理解する場合もあるでしょう。例えば、日本語では「赤」を「Red」と認識し、後から「Red」が「赤」だと理解するような状況です。

母国語である日本語の運用能力がついて難しいことも理解できるようになってくると、同程度の内容も英語で理解できるようになります。母国語での理解がベースにあり、英語での理解も付いてくるからです。

反対に、母国語での理解が追い付いていない、概念を理解していないところに英語の情報を入れても、右から左に聞き流されているだけ、見ているだけで頭には入っていないということがあります。

材料(浴びたシャワー)を調理(形にする)力

なので、浴びせたシャワーをいかに自分の言葉に出来るかは

・日本語の運用力がどれだけあるか

・英語での組み立て方(文章構造)を身に付けられているか

この2点が重要ではないでしょうか。

これらは多くの親御さんも、英語学習スクールですら見落としている点だと思います。

自宅での学習や習い事で国語力も同時に付けていくことをお勧めします。

また、文章構造の理解には、おうちインターのAcademyコースで取り入れられているセンテンスビルディング教材というのがあります。

ご興味がある方は是非一度体験レッスンも受けてみてください。

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